共有名義のリスクを知っていますか?
家を共同で購入する際、共有名義やペアローンの選択肢がありますが、リスクを理解していないと後にトラブルになることがあります。今回はその注意点を解説します。
目次
1. 共有名義・ペアローンとは?
共有名義とは、夫婦やパートナーが共同で出資し、それぞれの持分に応じて登記を行う形です。ペアローンの場合、夫婦それぞれが同一物件に対して住宅ローン契約を結び、お互いが連帯保証人となります。
例えば、6,000万円の家を購入する際に夫と妻がそれぞれ3,000万円ずつ借り入れ、保証人となり、家を購入します。
2. ペアローンのメリット
ペアローンには以下のようなメリットがあります。
- 借入上限額が多くなる
- 夫婦それぞれが団体信用生命保険に加入できる
- 住宅ローン控除が別々に受けられる
- すまい給付金が持ち分に応じて受け取れる
例えるなら、夫婦で一緒に大きな山を登るようなイメージです。収入を合算することで、より高額な住宅を手に入れることができます。
3. ペアローンのデメリット
ペアローンには、以下のようなデメリットもあります。
- 返済リスクが高まる
- 団体信用生命保険でカバーしきれない可能性がある
- 離婚時に問題が発生する
- 持分割合に注意が必要
一緒に山を登るとき、片方が疲れてしまうと、もう片方が全ての荷物を持たなければならないような状況になります。
4. 離婚時の問題
離婚時には共有者の承諾が必要で、お互いの意見が一致しなければ売却が難しい場合があります。また、ローンの支払いが滞ると、さらなるトラブルが発生することも。
例えるなら、山を登り終えた後に道を分かれる時、どちらがどの荷物を持つかで揉めるような感じです。共有名義の物件は、簡単に分けることができません。
5. 住宅の持分割合
持分割合は支払った金額に応じて決まりますが、贈与税の問題も発生する可能性があります。
共同で購入した家の中で、それぞれがどれだけ出資したかによって家の所有権が決まります。たとえば、友達と一緒にケーキを買った時、どれだけ出したかでケーキの大きさが決まるようなものです。
6. その他の共有方法
共有名義の他にも、以下のような方法があります。
- 連帯債務:夫婦それぞれが全額の債務を負う
- 連帯保証:どちらか一方が借り入れ、もう一方が連帯保証人になる
連帯債務は二人が一緒に一つのケーキを買うようなもので、連帯保証は一人がケーキを買って、もう一人がそのケーキがなくならないように保証するようなものです。
まとめ
ペアローンは一人当たりの負担を減らせる便利な仕組みですが、離婚時や将来的なトラブルを考慮する必要があります。互いが連帯保証人となっているため、トラブルの原因になりかねません。メリットとデメリットを十分に理解し、よく話し合ってから決定することが重要です。